2011-01-01から1年間の記事一覧

たった一人がこじ開けた扉

先週は、50年前、最先端のジャズの上陸の衝撃の話でした。今週は、それを遡ること5年、今からちょうど55年前に単身、本場に乗り込んだ女性ジャズピアニストの話です。穐吉敏子(以下トシコ)、1929年生まれ。81歳の今も現役バリバリの世界的音楽家です。 195…

泥臭くもなく、鼻にもつかず

今週は、ジョージ・ウォーリントン(1924〜1993)の『ジャズ・フォー・キャリッジ・トレイド』(プレスティッジ)から。サックスとペットの2管にピアノ、ベース、ドラムスのリズムセクションという構成のクインテット、1956年の録音とくれば、…

ハズレは無いと

今週は、先週のジョージ・ウォーリントン・クインテットに加わっていたトランペッター、ドナルド・バード(1932年〜)の作品から。 ハードバップ時代の代表的なトランペッターのバードがBN(ブルーノート)に吹き込んだ『フュエゴ』(1959年10月)です…

ハード・バップは終わった

今週は、1950年代から60年代にかけてジャズの本流だったハードバップムーブメントを背負い、駆け抜けた男、リー・モーガン(tp)の登場です。「ハードパッパーとは、モーガンのことだったのかも知れない」と評論家のデヴィッド・ローゼンタールは著…

白人パウエル、クロード・ウィリアムソン

今週は、クロード・ウィリアムソンの『ラウンド・ミッドナイト』(ベツレヘム、1956年録音)です。ピアノトリオを楽しむ見本のような佳作です。ウィリアムソン(1926年〜)は、よく「白人パウエル」「西海岸のパウエル」などと呼ばれました。バド・…

2人の名ギタリストが絡む

今週は、2人の名ギタリストが絡むアルバムです。ボサノヴァで一時代をリードしたチャーリー・バードのトリオに、O・ピーターソンのトリオで活躍したハーブ・エリスが招かれるといった形で実現した『ツインズ』。2人の演奏は、あるときは競い合い、あると…

ジャズ界「黒船」級の衝撃

いよいよ新年度突入週となりました。そこで「ごごジャズ」も心機一転、原点回帰ということで、ポイントとなる作品をとりあげていくことにしましょう。 その第1回は、いまからちょうど50年前、日本に衝撃をもたらしたA・ブレイキーとジャズ・メッセンジャ…